DEMIO CYBER NAVI化大作戦 〜 純正オーディオ切り離し方法を探る (Page 5 / 5)

■ 操作パネルおよびオーディオ切り離しによって必要となる回路を作成・・・


▲ 作成した操作パネル代用回路[拡大写真]
色々調査を行ってきた結果、操作パネルを含むオーディオユニット背面に取り付けられているコネクタの役割がわかってきた。
今回は、たまたまオーディオユニット側面に取り付けられていた メカ系ドライブ基板構造が単純 だったおかげで、この基板を足がかりにそのメカをドライブするために使う 実際の回路 や、動作状況 を調べることができたという好条件がある。

早速、前頁に記した調査結果を元に ユニットを操作パネルごと外した場合 にも対応できるよう、代用回路を 考えてみたいと思う。 ちなみに、何かトラブルがあった場合でも 簡単に元に戻せる よう、外したユニットや部品には 現状復帰できない改造や破壊はしない 方針で臨みたい。

とりあえず、操作パネルごと取り外したユニットから 再利用するもの を検討しておかないといけないのだが、 ここでは ファンや吹き出し口の操作つまみが付いている「枠」 だけにとどめておきたいと思う。 メカ系ドライブ基板の 再利用ができれば楽なのだろうが、部品の実装密度が低く、外形もヘンテコで スペースファクターが良くない ので没にするつもりだ。 合うコネクタの 心配もしないといけないしね・・・

色々考えた結果、PICマイコンを中心に、プッシュスイッチ×3、LED×4、圧電サウンダなどを使ってコントローラーを構成することにした。 それに、 モータードライバ TA8080K(オリジナルと同じ)、Power MOS FETやトランジスタを追加して ドライブ基板相当機能 も取り込んだ状態でまとめてみた。
前面パネルはまだ どうするか決めていない ので、いずれ作り直しが必要と考えている。 今回は試作と割り切り、 気楽に作り込んでみたいと思う次第だ。

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■ 代用回路の試作機を“さらっ”と説明・・・


今回は 限りなくマイコン制御 なので、くどい説明は不要だろう (^^;
手書きで申し訳ないが、早速回路図をどうぞ・・・


▲ 操作パネル代用回路 回路図 (手書きバージョン)



コメントが必要な部分のみ、簡単に記しておきたいと思う。
  • 操作スイッチ&表示部
    3ボタン+4LEDで、オリジナルと同様。
    緑色LEDのみ青色に変更して見栄えをUPしたつもり。


  • 内気/外気切り替えドライブ回路
    オリジナルと同じIC TA8080Kが買えたので、ほぼ同一内容。
    保護用の 2.2Ωを1Wタイプにしたけど、余裕を見過ぎたみたい。 1/4Wでも良いかな (^^;


  • A/Cドライブ回路
    一般用TR 2SC1815によるオープンコレクタ+4.7KΩ Pull-up。
    FANが回っていないときに出力を止める制御はソフト側にも入れてあるが、ハード上でももう一石追加して対応している。


  • リア熱線ガラスドライブ回路
    ツェナーによるサージ保護+Power MOS FET 2SK2231オープンドレイン。

  • 電源回路
    ツェナーによるサージ保護+簡単なLCフィルタでノイズ除去のあと 78L05へ。
    瞬停対策は省略。 セルモーターが回ったときに気を失うことがあるかも知れないが、リスタートさせれば良いだけなので今回は気にしていない。 マイコンの 番犬(Watch Dog) オプションは ONにしておこうネ。


  • ハザードスイッチ回路
    GNDをまとめた後、隣のコネクタにそのまま中継 (^^;
    適当なメカニカルSWを外付けすることにして、お茶を濁す・・・ と。

あと、追加機能として エアコンの間欠運転 を盛り込んでみた。
早朝や夜間など、窓を開けるだけでは暑いけど、FANを一番弱くしても冷えすぎる 場合に有効だ。 100%、50%と 25%の 3段階を設けてあり、内気循環と組み合わせると 省エネ にもなるし、雨天時の除湿用として 温風と組み合わせて使う 場合にも効果的。 設定状態は LEDの明るさを暗くすることで表現するようにしている。


▲ 試作代用基板オモテ面[超拡大写真]
▲ 試作基板ウラ面[超拡大写真]


ということで、上のイメージ 2枚が試作した代用回路。
邪魔にならない大きさに基板を先にカットし、スイッチとLEDを取り付けてからその他の部品を配線し始めたので、そこそこ密集状態に なってしまった。 基板のオモテ面には部品があまり載っていないように見えるが、ウラ面にもチップ部品が取り付けてあるので 見落とさないように (^^;

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■ 実際にクルマに装着して動作確認・・・


組み上げた代用回路を、実際にクルマに装着して動作確認を行うことにする。
クルマに引き回されている配線との接続は、前頁で作ったテスト用のケーブルを再加工して使用。 左下イメージのように、露出している 金属部分をエポキシ樹脂で固め、反対側にはこの回路との接続用に 2.5mmピッチのコネクタを取り付けている。
ハザードスイッチへの配線が別途必要になるが、テスト段階では 元の操作パネルのスイッチを使う ことで対応しようと考えている。 こちらも適当に刺さりそうなコネクタを圧着して準備しておく。


▲ クルマと接続するためのケーブル[拡大写真]
▲ ハザードスイッチ中継用ケーブル[拡大写真]


再度オーディオユニットを取り外して仮配線・・・ 合体〜っ!

実際には、ここでマイコンのデバッグ作業が少々残っていたんだけど、ばっさり省略ということで (^^;


▲ オーディオユニットに仮接続[拡大写真]
▲ こんな感じでクルマに装着[拡大写真]


エンジンをかけての動作確認も一通り OK。
この状態で何日か使ってみて、問題がないようなら 純正オーディオを取っ払って 新調した NAVIに 交代させる算段に入ることにする。
あと、エアコンの間欠運転についても、有効性を確認しておくことにしよう。

ところで、この代用回路を 実際にこのまま作ろう と考える人はほとんど居ないと思うが、もし マイコンのファームウェア公開を希望 される場合、 掲示板 の方にでもリクエストを入れておいていただければ幸いだ。

2008/09/07 Yutaka Kyotani (暫定公開)
2008/09/14 Yutaka Kyotani (正式公開)

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