それでは、製作開始!

まず事前に用意するべきものであるが、マニュアルに書かれているものは以下の通りである。
AT互換PC、テスタ、鏝先の細い半田ごて、細い(φ0.5mm)はんだ、こて先クリーナ、吸い取り線、 電池(UM-3)、ヘッドホン、EIA232Cケーブル、ルーペ、ピンセット、ヤスリ、カッター、リード線、 フラットケーブル、etc

私の場合、半田ごてはいつも電子工作に使っている18Wのものを使用した。  半田も手元に1mmのものしかなかったのでそのまま使った。  ルーペは今回使わなかったのだが、前述の通りチップ抵抗に印刷されている数値が判別しにくいと 思われる方は必ず用意しよう。
その他で私が必要と感じたものは、フラックスと調光器だ。  調光器は半田ごての温度を調節するのに使用する。 細いパターンの箇所にチップ部品を半田付けする際は 温度を少し下げた方が作業が楽に行え、部品にも優しいようだ。  また、フラックスを使って半田付けをした後を清掃するために、アルコールも用意しておいた方が良い。

あと、資料として手元にトランジスタ技術4月号を用意しておくと便利だ。  回路自体は電池が1本になるなど改良されて変化しているが、ファームウェアの説明などもあり、 大いに参考になるはずだ。  また、若松通商のページから 完成写真 をダウンロードしていつでも見ることができるようにしておくと、 部品の取り付けEtc.で迷ったとき、判断の参考にできる。

ちなみにリストにはないが、スマートメディアを用意しておかないと、 完成してもテストができないので注意しよう(^^;;

STEP-1 AVRライタの製作

まずはマニュアル通り、AVRライタを製作しよう。
トランジスタ技術の記事では、バッファ用のICに74HC04を使うようになっていたが、キットでは74HC125に 変更されている。 また、パソコンにAVRライタのみをつないだ際に電源電圧がIC内部からの逆流で 上昇するのを防ぐためか、電源ラインに抵抗が追加されている。 そのためコンデンサを付ける場所に抵抗も一緒に 取り付けないといけない。
ちなみに、ある程度慣れている方なら74HC125の半田付けは楽勝だろう。 チップ抵抗やコンデンサは、 とりあえず何個かまとめて所定の位置に置いてみよう。 その後半田ごてに少しだけ半田を溶かし、 ピンセットで部品を押さえながら、片方の足にコテを当てて仮止め。 一通り仮止めしてから反対の足を 半田付け、最後に仮止めした側も半田付けし直して完了である。 半田を細切れにして使う方法がマニュアルに 記されていたが、ま、この辺りは各自でお得意のパターンをお持ちかな?
失敗してもリカバリーしやすい AVRライターで、納得のいくまで練習しておこう。


STEP-2 本体にチップ部品を取り付ける

続いて本体部分の基板に部品を取り付けよう。 最初はQFPのLSIだ。 アルミ箔にくるまれているのだが、 不用意にさわって足を変形させると面倒なことになってしまうので、開封時や基板にセットする際は 慎重に取り扱おう。 これらのLSIを基板の上に置き、慎重に位置合わせをしてから隅のピンを仮止めする。 私の場合はここでLSIの足周辺にフラックスを塗布してから半田付けを行った。 フラックスの使用には 賛否両論の意見があるかと思うが、QFPのLSIにはやっぱり必要でしょう(汗)
ということで、根性でその他のチップ部品も全部半田付けしてしまおう。 回路図にチェックを付けるのは もちろん、一袋部品がなくなる毎に部品表にチェックを付けておくことをお勧めする。 細かいようだが、 チップ抵抗は数字が読めるように方向も統一しておこう。

おっと、値の違う抵抗を発見。 R15は3.3K(332)のはずが、3K(302)になっている。 ラベルはしっかり3.3Kだ(笑) 製作前にチェックしたはずなのに・・・ ま、これ位なら影響ないか(^^;;
それともう一つ、R2が回路図では300Ωのはずが部品表では47Ωになっていた。入っていたのも47Ωだ。  ちなみにトラ技の記事では330Ωである。 システム全体の電源制御用トランジスタにベース電流を流すための 抵抗なのだが、適正値は如何に? とりあえず47Ωを取り付けて、後から確認してみることにする。
ダイオードは2素子組み込みの4本足で方向が判別しにくいが、1本だけ太い足があるのを大きなランドに合わせて 取り付けるのが正解だ。

さて、チップ部品が全部なくなったら一旦休憩しよう。
左がチップ部品を取り付け終わった基板のイメージ。 画像をクリックすると新しい窓をオープンして 拡大画面を表示(JPG 1006Hx778V 128KB)
フラックスを使った方は、ここで綿棒やティッシュにアルコールを含ませて拭き取っておこう。  尚、ヘッダーピンやスマートメディアのソケットを半田付けする際は、フラックスの使用は厳禁だ。  隙間から侵入したフラックスが接点に付着すると、ほぼ確実に接触不良の原因になる。


STEP-3 本体に残りの部品を取り付ける

続いて、残りのトランジスタやコンデンサ、ヘッダーピン他の取り付けを行おう。
いつも使い慣れた部品が大半なので、特に注意すべき点もないだろう。 強いて言えば、ヘッダーピンやスイッチのピンが少々長いようで、基板をケースに入れる際に裏面がうるさく 感じる可能性がある。 取り付け前に足を少し短く切りつめておいた方が良いかもしれない。
スマートメディアのソケットも、ここで専用基板に取り付けておこう。
あと、これはマニュアルにも書いてあったが、Q1(2SA1300)の基板上のシルク印刷が逆になっている。  スマートメディア基板のヘッダーも、ピン番号の対応が違うので注意しよう。  ピン番号を気にしすぎると、間違って逆方向にソケットを立ててしまうかもしれないぞぉ (^^;;
ちなみに、私はここで完成写真を見直して思いとどまった・・・ ホッ(大汗)
ということで、右の写真が部品の取り付けが終わった基板のイメージだ。 例によって 画像をクリックすると新しい窓をオープンして拡大画面を表示(JPG 986Hx767V 153KB)


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製作も終盤に・・・!