フロントガラス補修体験記 (Page 1 / 1)

 フロントガラス補修体験記


■ 長期間クルマに乗っていると・・・


我が家の愛車MOVE君も、平成8年6月の購入以来、早いもので10年が過ぎてしまった。 長期間クルマに乗っていると、 対向車の跳ね上げた石コロなどの直撃をくらって ヒヤっ とした経験は一度や二度ではないはずだ。
石コロが小さかったりスピードが低かったりすると大抵何ともないのだが、間が悪いと、フロントガラスやボディにキズを 作ってしまうことになる。

私のケースが一般的ドライバーに比べて多いか少ないかは別にして、この10年間で二度・・・ 修復必要なキズに見舞われてしまった。

▲ 一般道通行中のキズ[拡大写真]
▲ 高速道路通行中のキズ[拡大写真]


左上の写真は一般道走行中にやられたキズだ。 スピードも40〜50Km位しか出ていなかったので、あ、何か飛んできたな 程度にしか思わなかった。
一時的な腹立ちはあったが、キズも大したことないようなので、結局補修も何もせずに乗り続けてしまっていたりする (^^;

そして、今度は右上の写真。 高速道路走行中だ・・・
あれは忘れもしない今年のまだ夏の暑い頃、神戸に行った帰りである。 確か夜9時頃だろうか、阪神高速神戸線で淀川を渡り、海老江出口先の左カーブ+オービスを 95Kmほどでかわした後 110Kmまで加速、軽くエンジンブレーキで 100Kmに落として右カーブ・・・ ラッシュ時なら渋滞の名所なのだが 快調に飛ばしていた。 と、カーブを曲がり終えようとした瞬間である。 カキ〜ン! という鋭いような鈍いような 変な音と共に、フロントガラスにキズ発生・・・ である (泣)
致命傷にはならなかったのが幸いだが、スピードが出ていただけあって結構大きめなキズで、ひび割れも広がっている。 第一あのシチュエーションは、 心臓には良くない!
帰宅して事実確認するも、ちょっとそのままではブサイクな状況である (^^;

・  ・  ・  ・

■ てな訳で、補修スタート・・・


何日間はそのままにしていたのだが、やはり気になってしょうがない。
ひび割れが広がるんぢゃないか・・・ なんて思ったりしてね(苦笑)

ということで、近所のカー用品店で それらしいケミカル類 がないかどうか探して買ってきた。


▲ 買ってきた補修用ケミカル[拡大写真]
▲ 内部の部材を並べてみた[拡大写真]


何だかんだとこのテの需要はあるんだろうか、3種類ほど店頭に並んでいた中で いちばん安いヤツ を買ってみた。 これでも税込み 2,394円なので、結構いいお値段である。

右上の写真が、パッケージの中身を取り出したもの。 白いチューブに入った紫外線硬化樹脂、注入用アタッチメントらしきモノと なぜか注射器 (^^; それにフィルムが1枚と、スクレーバーだ。 その他、パッケージの裏面というか、内側にびっしり説明書きが 印刷してある。

で、早速補修を始めよう・・・ と思ったのだが、主原料は 紫外線硬化樹脂 なので、太陽光 が必要になるのが難点だ。 薬剤の注入作業は屋内で、硬化させるのに屋外に出せとか、結構面倒なことが書いてある。
ま、うちのガレージは正面が南向きなので、午後になればシャッターの開け閉めだけで対応できそうだ。 とりあえず、もう夕方で 日が暮れ始めていたので、作業は翌日・・・ と。


▲ 最初はお決まりの“清掃”[拡大写真]
▲ 樹脂注入用具を貼り付ける[拡大写真]


最初の作業は、毎度お決まりの“清掃”だ。
クルマが古くなり、だんだん無精になって洗車回数も減ってきているので、せめてメンテをする箇所位は 念入りに清掃してやりたいところだ。 ガソリンタンク水抜き剤(イソプロピルアルコール)をティッシュに付けて、汚れを落としておく。

次は、薬剤注入用アタッチメントの貼り付けだ。
両面テープが貼り付けてあるので、そのまま裏紙を剥がして ぺたん とやればOK。 キズが中央に来るよう 貼り付けるのだが、あまり大きなキズには対応できなさそうな構造だなぁ。


▲ 紫外線硬化樹脂を注入[拡大写真]
▲ なぜか注射器を・・・(^^;[拡大写真]


ここからはガレージのシャッターを閉め、直射日光が入らないようにして作業を行う。
紫外線硬化樹脂の入っているチューブ先端をカットし、アタッチメントのノズルから樹脂を注入〜。

お次は、なぜか注射器 (^^; の登場だ。
説明書を読んで 目から鱗 状態だったのだが、どうやらこの注射器で 傷口の空気を抜く のだそうな。 傷口の空気が抜けたら、今度は加圧して 樹脂を細部に浸透させる らしい。 スゴイことを書いてますな。 うまく行くのだろうか・・・


▲ 注射器のノズルを引いて固定[拡大写真]
▲ キズの内部から空気を吸い出す[拡大写真]


注射器をいっぱいに押し込んだ状態で取り付け、ノズルを引いた状態にしてピンで固定する。

う〜ん・・・ 微妙な状態だ。
右上の写真を見ると、傷口から気泡が出ているのがわかる。
とりあえず、数分放置したあと、ノズルを外した状態で注射器を付け直し、今度は加圧して固定・・・ と。

さらに数分放置したら、ガレージのシャッターを開けて直射日光に当て、またしばらく放置だ。


▲ 注入用具を取り外す[拡大写真]
▲ 一滴垂らして表面を滑らかに[拡大写真]


適度に硬化したら、ガレージのシャッターを閉めて、アタッチメントの取り外しにかかる。
結構両面テープが強力なため、力の入れ加減も工夫しながら取り外しだ。
その後は、ガラス面からはみ出た樹脂をスクレーバーで削り取り、チューブに残っている樹脂を1滴垂らして 表面を滑らかにしてやる。


▲ 上からシートを貼り付けて[拡大写真]
▲ スクレーバーで表面を均一に[拡大写真]


続いてその上からシートを貼り付けてやり、スクレーバーで均一にして再度直射日光にさらして完全硬化・・・ でようやく完了だ。
樹脂がガラス面にはみ出ているようなら、スクレーバーの尖った方(紙が巻いてあるのを取り外す)で引っ掻いてやれば補正できる。

・  ・  ・  ・

■ とりあえず補修完了・・・


う〜ん・・・ 結構手間だなぁ (^^;
ちなみに、一般道走行時にできた軽い方のキズも、補修完了である。
こちらは特にコメントしていないが、手順としては 樹脂を適当に垂らして固め、矯正する の一言に尽きる。 例のアタッチメントは、両面テープの粘着力が中途半端に強力なことが災いして再利用不可になってしまうのだが、 キズの周囲に細かいひび割れがなかったので、実際のところはアタッチメントなしでも楽勝だった。


▲ 高速走行時のキズも何とか・・・[拡大写真]
▲ 別アングルから[拡大写真]


ということで、補修完了した 高速走行時のキズ を別々のアングルでどうぞ。
完全に痕跡が消せたという訳ではないのだが、それなりに目立たなくなったので、まぁ良しとしよう。

2006/11/12 Yutaka Kyotani

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