DEMIO CYBER NAVI化大作戦 〜 番外編・ブレインユニットを分解してみる (Page 1 / 1)

 番外編・ブレインユニットを分解してみる・・・


■ ブレインユニットの中はどうなっているんだろう・・・


AVIC-VH9000を購入して不完全ながらも無事に取り付け完了、便利に使わせてもらっている今日この頃なのだが、付属のブレインユニットを見て いつかは分解してみよう と考えながら、時間が過ぎて行ったというのがホンネだったりする。

ブレインユニット単体はというと、市販のUSBハードディスクと同じような大きさ しかなく、 仮に 2.5インチの HDDが入っているとすると、周囲にはほとんどスペースが残らないはず。 どう考えても、それほど大規模な回路は組み込めない という印象を持ってしまうんだけど (笑)

とりあえず、今後色々と改造や応用のネタを探すという意味合いも兼ねて軽く中身を調べてみたので、簡単にまとめておきたいと思う。
このページを見て 自分で実際に分解したくなった方 がいたとしても、どうかご自身の技術を過信することなく 壊さないよう慎重に 作業を行っていただきたいと思う次第だ。 くれぐれも 自己責任 ということで・・・


▲ ブレインユニットを上から見る[拡大写真]
▲ 裏返してネジ止め箇所を確認[拡大写真]


まず最初にブレインユニットの外観を観察。
ユニットを裏返してやると、底面に 4本のネジ止め箇所があるのが確認できる。 そして、ナビ本体と接続されるコネクタのある面にはさらに 2本、ネジ止めされている箇所がある。 何れも 星形アタマのネジ が使われており、まずは適合する工具を用意してやる必要がある。


▲ 分解には適合する工具も必要[拡大写真]
▲ 早速ネジを取り外す[拡大写真]


ということで買ってきたのが、左上イメージの精密ドライバーセット。
この時点では どのサイズのビットが適合するか判らない ので、小さいサイズの交換用ビットがたくさん入っているのを 買ってきた次第。 私がいつも大阪日本橋の電気街を巡回する際のルートに入っている家電量販店系列の PCショップで、何故かレジ横特価品ワゴンの一角にあったのだが、あまり安くないかも・・・

そして右上のイメージは、色々なビットを付け替えてネジにあてがっているところ。
試行錯誤の結果、T-6が適合サイズ と判明したので、とりあえず 6箇所全部のネジを外してみた。


▲ 取り外した上蓋 (爪位置要確認)[拡大写真]
▲ HDDと一体化されたユニット登場[拡大写真]


左上は、取り外し終わった上蓋。 金属製の成型品だ。
コネクタのある面を固定しているネジ 2本を取り外すと、あとは噛み合わさっているツメを解放してやるだけで取り外すことができる。 実際に外す場合は、 ゼヒ事前に左上イメージの拡大版を見てツメの位置を確認しておこう。

右上は、HDDと一体化された回路基板も含むユニット。
やはり HDDは 2.5インチが使われていた。 まさに ジャストサイズ という詰め込みようである (^^; ちなみに、 HDDの型番は、東芝の MK8050GACE。 4200rpm 8MByteキャッシュ搭載の 80GB車載用 HDDだ。 車載用というカテゴリできちんと分類されたモノを 搭載しているということは、やはり 耐衝撃性など 一般用 HDDよりも向上しているはずである。


▲ ユニットを基板ウラ側から見る[拡大写真]
▲ HDD固定爪取り外しの前準備[拡大写真]


続いて、取り外したユニットを裏返しにしてみた。
下側のケースは樹脂製なのだが、内側にシールド材が敷いてある。 その上に回路基板が載り、さらにシールドっぽい部材があって、 HDDを固定するフレーム・・・ という感じかな。
ちなみに、HDDを固定用フレームから取り外そうとネジを緩めてみたのだが、片側 2本のネジは 頭が基板側を向いている ため、残念ながら取り外しは無理っぽい。 で、フレームの固定状況を観察してみると、どうも 基板の溝にツメを差し込んで先端をカシメた後ハンダ付け という 面倒な構造 になっているようだ(苦笑)。

ここまで来たら付き合うしかないのかな・・・ ということで固定しているツメを外しにかかる。
基板上には 極小サイズのチップ部品 がてんこ盛り状態のため、うっかりハンダを飛び散らせるとまずいことになりそうだ。 ツメの部分のみ 顔を出させた、適当な保護材を巻いて保護してやるのが吉。 それに、60W程度の大きめのコテと、電動ハンダ吸い取り機は必須 になる。 手動の バネを押し下げてロックさせるタイプ の吸い取り機では、十分温まらない のと ハンダ屑を飛び散らせる 可能性があるため、お勧めできない。
ハンダが吸い取れたら、ツメをペンチなどで基板の溝を通過できるよう整形すれば OKだ。


▲ シールドケースで覆われた基板[拡大写真]
▲ シールドケースを取り外し[拡大写真]


HDDをフレームごと取り外して出てきたのは、やっぱりシールドケースだった (^^;
シールドケースのオモテには、何やら注意書きが書いてありますナ。
This system contains software that is licensed to Manufacturer by Microsoft Corporation or its affiliate pursuant to a license agreement. Any removal, reproduction, reverse engineering or other unauthorized use of the software from this system in violation of the license agreement is strictly prohibited.
・・・だそうで。

要は、自社のソフトウェア製品が、解析や不正使用されないためのお決まりの警告文なんだろうけど、1ユーザーから見れば、 購入したカーナビに Micros○ft製品が入っていようが、ライセンス契約がどうなっていようが、そんなものは関係ない というのが 正直なところ。 少なくとも、私自身が見たいのはハードウェアであって、内蔵ソフトに関する興味はこれっぽっちもない 状態であるので、こんな注意書きは無視 である。
こんな 自己主張の激しい会社高いライセンス料 を払って 起動の遅い重いOS を積む位なら、別の道はいくらでもあると思うんだけどね・・・

ということで、右上のイメージがシールドケースを外したところ。
シールドケースの固定ツメも 回路基板にハンダ付けされている ので、取り外すためには前述の HDDマウント金具と同様、 ある程度養生した上で電動ハンダ吸い取り機での作業が必要だ。


▲ 回路基板ウラ面[拡大写真]
▲ 回路基板オモテ面[拡大写真]


最後に、丸裸にした回路基板両面のイメージと主要部品を掲載して、この項目を終わることにする。


基板裏側
IC4601 SONY CXD3703GG (ARM?)
IC4304 SAMSUNG K4H511638D-UCB3512M(32Mx16)DDR SDRAM (DDR333@CL=2.5)
IC4307 SAMSUNG K4H511638D-UCB3512M(32Mx16)DDR SDRAM (DDR333@CL=2.5)
IC4521 AKM AK5357VT96kHz 24Bit 2ch ΔΣ ADC
IC4210 LTC LT3412A電源用IC
IC4209 LTC LT3412A電源用IC
IC4211 LTC LT3412A電源用IC

基板オモテ側
IC4001 Renesas R8A77700BMain CPU? SuperH RISC engine
IC4306 SAMSUNG K4H511638D-UCB3512M(32Mx16)DDR SDRAM (DDR333@CL=2.5)
IC4301 SAMSUNG K4H511638D-UCB3512M(32Mx16)DDR SDRAM (DDR333@CL=2.5)
IC4371 SPANSION S99GL128NFB1 (PEH180A) 詳細不明 Flash ROM
IC4372 SPANSION S99GL128NFB1 (PEH181A) 詳細不明 Flash ROM
IC4401 PIONEER PE5609A
IC4501 AKM AK4388VT192kHz 24Bit 2ch ΔΣ DAC
IC4701 SONY CXB1457RGVIF Transmitter (Gigabit Video Interface)

あと、この NAVIに使われているフレキコネクタだが、どうもすんなりと外れてくれない (^^;
強引に「バキッ」とやって破損させると困るので、まだ思い切った試行錯誤ができないレベルだったりする。 このフレキコネクタや、 その他の使用部品について、有用な情報がありましたらゼヒ 掲示板 までお願いいたします〜 m(__)m

2009/04/19 Yutaka Kyotani (公開)

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